高齢化社会とマンション

築20年以上経つマンションに住む友人の、
「最近は認知症の人がマンション内を徘徊するようになった。」
という話がショックでした。

マンションもある程度の年数が経てば、当たり前の事でしょう。

同じような年代の人が同じマンションを購入し、同じように年をとっていきます。

中には部屋を売却し、若い人が新たに入居する事もあるでしょう。
だからといって全員が若返る事は絶対有りません。

日本の単身世帯増加と高齢化に歯止めはかかりません。
先月だったかの新聞記事に、
『マンションに住む世帯主の平均年齢60歳』
とありました。

マンションに関する法律は本当によく考えてあります。
他人の権利を侵害することなく、
皆が快適に住めるように適宜見直しもされています。

とは言うものの、高齢化社会のためにまだまだ検討しなければならないのも事実です。

例えば今の法律だと、
『異臭がする。』
だけでは個々の部屋に管理組合が立ち入る事が出来ません。
この先、
私が認知症になって部屋の中で汚物にまみれていても、
私に青年後見人という法的保護者がいなければ、
私が部屋に入る事に同意しない限り、
誰も私を通常の人間らしい生活に連れ戻す事が出来ないのです。

これが私のみに起こりうる話ならば、
『しょうがないなあ』とか
『運が悪かった。』で済ませる事が出来ますが、
もし、
いつも親切にしてくれる同じマンションの人達が高齢になって、
法という壁に囲まれたマンションの個室の中で、
誰にも気付かれずに助けを求めている時は、
なんとかしたいのです。

自分だけの力ではたいした事は出来ないでしょう。
それでも自分にも出来る事が有るかもしれません。
それが見つけられていないだけかもしれません。


未だ解決案が浮かびませんが、
きっといい方法が有る事を信じています。